原発再稼働するな!さようなら原発全国大集会に16000人 

 川内原発再稼働するな!フクシマを忘れない!─9月23日、東京江東区の亀戸中央公園で「さようなら原発全国大集会」が開かれ、16000人が参加。安倍政権の原発推進政策と対決し、再稼働を断念させようと声をあげました。集会は、デング熱問題のため、当初予定していた代々木公園から変更し、主催も「さようなら原発1千万署名市民の会・1000万人アクション」だけとなりましたが、予想を大きく上回る参加があり、夕刻までデモ行進が続きました。
 集会は「エセタイマーズ」のオープニングライブに続き、女優の木内みどりさんの司会で進行。呼びかけ人の鎌田慧さん(ルポライター)は、鹿児島・川内原発の再稼働の前提となる審査書を原子力規制委員会が9月10日に決定したことに抗議し「安倍政権は亡国への政権だ。再稼働は原発メーカーや電力会社の金儲けのためでしかない。絶対に原発をなくそう!」と呼び掛けました。
 1954年3月1日の南太平洋ビキニ環礁での米国の水爆実験で被曝しだマグロ漁船第5福竜丸乗組員の大石又七さんが車イスで登壇。9月23日は、この時に被曝した無線長の久保山愛吉さんの命日にあたり、「ビキニ事件で多くの人が被曝し、その後、ガンなどで亡くなり、世界中に放射能を拡散した。しかし、その事実は隠され、内部被曝の研究も進まなかった。そして、福島原発事故を引き起こした。ビキニ事件と原発はつながっており、同じ事が繰り返されようとしている」と、原発も核兵器も反対すると切々と訴えました。
 福島からは、「原発いらない福島の女たち」から橋本あきさんが「福島の土や水、空気が壊されている。私たちは安倍政権こそ壊したい。福島の現実をもっと知らせていきたい」と報告。また、鹿児島からは「反原発・かごしまネット」代表の向原祥隆さんが駆けつけ「川内原発の再稼働に反対する県民の世論は高まっている。周辺の自治体でも反対決議をあげている。9月28日に鹿児島市で最大規模の集会を開く。一歩も引かずに闘う」と決意を表明しました。
 作家の大江健三郎さんは、「原発がなくてはならないということはウソだ。原発反対の声は弱くなっていない。再稼働や集団的自衛権行使をしようとする安倍政権への大きな抵抗がある。私たちは断固として進まなければならない」と強調。澤地久枝さんも「今日もこれだけ多くの人が集まった。世界が原発をやめるように、平和憲法とともに呼び掛けていこう」と述べました。また、広瀬隆さんも「政府が再稼働を強引に進めるのは、追い詰められているからだ。回りに事実を伝えていけば変える事が出来る」と語りました。
 海外からは、韓国の「脱原発新聞」共同代表のパク・ヘリョンさんが「韓国には現在24基の原発があり、政府はこれを41基まで増やそうとしている。しかし、現地では多くの反対運動が起きている。日韓市民が一体となって原発を止めよう」と訴えました。台湾の「台湾緑色公民行動連盟」事務局長のチェ・スーシンさんは「3.11以後、反原発運動が高まって、昨年は22万人が参加する大集会を開いた。そして、今年、第4原発の建設が凍結されることになった。これからも行動で反対を示していこう」と呼びかけました。
 最後に、作家の落合恵子さんが「この夏も全国の原発が稼働しなくても問題なかった。いま政府は再び、民の声を切り捨てようとしている。怒り直し、そして希望を持っていこう」と声をあげました。
 メイン集会に先立ち、サブステージでも集会が開かれ、ライブ音楽の他、北海道、福井、茨城からの反対運動の報告や裁判闘争について訴えがありました。また、会場周辺には多くの団体のブースが並び、福島など原発立地地域からの訴えや関連物資の販売、署名活動など多彩な活動が行われました。

 集会後、参加者は「原発はいらない!」「再稼働反対!」などのプラカードや横断幕などを手に、亀戸から錦糸町までのデモ行進を行い、道行く人にアピールしました。

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