発言と写真~「6.2つながろうフクシマ!さようなら原発集会」

「6.2つながろうフクシマ!さようなら原発集会」に7500人


集会のはじめにすばらしい音楽を披露してくれた李政美(いぢょんみ)さん


司会の橋本美香さん

あの人たちが欲得で結びつくなら、私たちはもう一度痛みへの想像力と共感で結びつこうではありませんか。
落合恵子さん(呼びかけ人)

 こんにちは。毎回同じ言葉からスピーチを始めます。元気ですか?元気でいてください。心からお願いします。
南海トラフの巨大地震を初めとして、近いうちに巨大地震がやってくると連日メディアが報道しています。その巨大地震と原発の存在が別々に語られる国なのです。
 この国は相変わらずの国策をそのまま続けています。まるで3.11などなかったかのように。だから私たちは忘れない。だから私たちは心に刻みます。防衛費を増やしながら福祉を削りながら、事前の防災ばかり呼びかけながら原発はそのまま。原子力発電はもとよりです。この国を覆い尽くす原発的な体質と構造を破壊するまで変わらない国なのです。福島の人々の苦しみを放置したまま、トルコに原発を売り、さらにインドを初めとして海外の国々を訪れているこの国の死の商人と死の輸出を、私たちが容認することは決してできません。
 10万人以上の人たちが家に故郷に帰ることができずにいらっしゃる。そのことからも目を逸らし、薄っぺらな“おが屑”みたいな内閣に、私たちは何も共感するものはありません。心からの怒りと理不尽に対する許しがたい思いを込めて、ここにもう一度約束をしましょう。私たちは福島とつながります。私たちは全ての原発立地の人々とつながっています。
 憲法が保障している生存権と基本的人権が、福島の人々にありますか。それを奪っておいて、よくもそんなことを、という気持ちがあります。まずは前回の選挙で苦戦をした多くの人々をいかに次の選挙に呼び戻すか、このことが大きなテーマの一つだと思います。呼び戻すことができたら流れは確実に変わります。そして同時に違いは違いです。過去にいろんなことがあったのは知っていますが、そこで別れるのではなく。とにもかくにも、この時代を超えて行くために、いくつかのテーマで私たちは、柔らかく結びつくことができるはずです。
 幼い頃に遊んだ「むすんでひらいて」を思い出してください。ネットワークという言葉を、私は時に編み物のニットワークに変えたりします。「結んでほどく」、「ほどいて結ぶ」を私たちはできるはずだと思います。たとえば、反原発と憲法改約阻止の2つのテーマだけで、もっと柔らかく結びつくことは可能なはずなのです。
 私たちはある地方に暮らす人々に、命と安全と安心に対する犠牲を強いたまま生きてきた痛みと反省がとても強くあります。人があっての発展です。子どもの願いあっての繁栄です。開発という名の発展。発展という名の拝金。拝金という名の堕落と、破壊とまやかしの繁栄に、別れを告げていきましょう。
 私は私に問いかけます。「準備できているかい。何があろうと、どんなはね方があろうと、私は私を売らないぞ」と。私たちには「権力」がありません。福島第一原発事故の後、私はずっと対峙してきた権力がほしいと心から思いました。子どもを、家族を、学校を、地域社会を。それを別のところに移転させることができるのにと。私たちには愛する者たちがいるということ。誕生前の命も含め、血の縁だけではなく、私たち自身の共感と友情があるということです。あの人たちが欲得で結びつくなら、私たちはもう一度痛みへの想像力と共感で結びつこうではありませんか。ありがとう。

次の世代がこの国で、アジアで、世界で生き延びる、残すということを何よりも根本の倫理的な根拠としてやっていく。
大江健三郎さん(呼びかけ人)

 5月20日付けの新聞に、原発ゼロをめざす私たちの考え方が示されていました。福島原発事故は終わっていない。そして地下貯水槽からの、汚染水が漏れているということ。汚染された地域の除染が進まないこと。そして日本中が被災地になる危険が。原発ゼロをいま決断し、実行する。そのことの必要性を思い知らされるものでありました。
 同じ日の新聞ですが、電力4社が原発8基の再稼動を申請すると報道されていました。さらに、そのとなりの記事には、原発の輸出を急ぐ安倍首相の日印原子力協定へ乗り出していこうとする写真もありました。核不拡散条約に加盟していない、核保有国インドに対してであります。
 これは広島、長崎への裏切りというものです。原発再稼動の申請が、福島の原発事故で苦しんだ人たちへの裏切りであるように。今日、日本各地で集まり声をあげ、デモ行進をするものらへの裏切りであるように。そして、それはまた、原発ゼロの意思を圧倒的に表している各種の世論調査の回答者、彼らに対する侮辱というものであると思います。なぜそれが許されるのか。なぜ私たちはそれを現政権に許しているのか。福島3.11の示唆を踏まえて、私らが原発ゼロを他にありえない選択とした、あのときから2年しか経っていないのであります。
 3.11後、すぐ後でドイツは原発利用に原理的根拠はないとして、国の方向転換を始めました。わが国でいま、倫理的とか、モラルという言葉があまり使われませんが。ドイツの議員たちは次のように、倫理的という言葉を定義しています。すなわち私たちが、次の世代が生き延びることを妨げない。次の世代が生きていける環境を無くさない。そのことが今、人間が持ちうる最大の、根本の倫理だというのが彼らの定義であります。繰り返します。次の世代が生きることを妨げない。生きてゆける環境を無くさないということが人間の、人類のと言ってもいい。本当に根本の倫理なんだと。それを実現しようというのがドイツの議員たちの意思であって、それを実行しました。そして、それが実現に向かっています。
 ところが、この国の政権が、安倍首相がその行動の根拠に何を置いているか。政治的ということです。経済的ということです。政治的、経済的根拠を置いて彼らはすべてをやる。そして、倫理的ということを考えることはない。そういう人たちが政治をやっているし、いつかこの国の人々が、この国の社会がこの勢いに押されていっているということを、私たちは考える必要があります。
 もう私は老年でありますが、自分の危機であるとともに、自分の村の危機でもある、自分の国の危機でもあるらしいということを初めて感じたのは、1945年の敗戦においてでありました。四国の小さな村まで米軍のジープがやってきたものであります。そして私どもは自分の生活の混乱ということが、自分の母子家庭の家ですが、常にあることも強く感じていました。
ところが、1945年の敗戦があって2年後に、新しい憲法が施行されたわけなのです。私たちはその1年前に憲法の概要を知っていました。ところがそれが、敗戦から2年経って、施行されると私たちの小さな村は、沸き立つようにみんなが興奮したわけであります。村の仲間たち同士で興奮している。そして、村がこれを歓迎している。私は一つの項目しかよくわからなかった。もちろん平和主義ということがある、民主主義ということがある。しかし、12歳の子どもだった私にわかりましたのは、憲法13条で「すべて国民は個人として尊重され」という項目です。これが私を引きつけたわけです。それまで自分は、個人として尊重されたことがないと思いました。
 あれから66年になります。私はそれを原理にして生きてきた、仕事もしてきたと考えております。もう残された日々は短いのでありますが、ドイツの人々が言ったように、考えているように、実現するように、次の世代がこの国で、アジアで、世界で生き延びる、残すということを何よりも根本の倫理的な根拠としてやっていく。それを自分の仕事としたいとも考えております。これを自覚し直すために、原発ゼロへのデモに加わります。しっかり行きましょう。

安心・安全という真っ赤なうそと、少しばかりの豊かさに踊らされていた自分を悔やみ、未来を生きる子どもたちの空気を思い、自分の目から流れる涙を抑えられませんでした。
渡辺ミヨ子さん(福島から)

 脱原発の思いを胸にこの会場にお集まりいただいたみなさんに、心より御礼を申し上げます。私の尊敬する大江健三郎さん、そして落合恵子さんと同じ舞台で、私が脱原発の思いを申し上げることができることを、私は一生の宝と思いました。本当にありがとうございます。
 私は福島第一原発から、25kmくらいのところに住んでいました。今は小学5年生の孫と、私たち夫婦の3人で羽村市内の西側に住んでいます。これまで全国のみなさん、そして世界中のみなさんからご支援いただき、心から御礼申し上げます。
 私は戦中の昭和17年に生まれました。育ち盛りに、まわりの大人たちが話す戦争の話は子ども心にも大きな衝撃でした。その頃、ヨーロッパのスイスが平和だったことも知りました。私の心は平和なスイスのことを考えることで、いつも安らいでいました。
私が子育て中の頃に、大熊町に福島第一原発がつくられました。まわりの人たちがたくさん働きに行きました。私は広島に落とされた、あの恐ろしい原爆のことが頭を横切りました。しかし、まわりのほとんどの人たちが、私が訊いてもいないのに、絶対安全だ、事故は起きないのだ、ここには大きな地震はこないのだと口々に言っていました。そして、すべての生活が、原発で豊かになったように思い込んでいました。
 あの3月11日の大きな地震の後、原発が4基も爆発して、広島に落とされた爆弾の何百倍もの放射能が飛び散らされてしまいました。生まれたときから、私たちを守ってくれた豊かな自然は、すべて放射能という「死の灰」で汚されてしまったのです。安心・安全という真っ赤なうそと、少しばかりの豊かさに踊らされていた自分を悔やみ、未来を生きる子どもたちの空気を思い、自分の目から流れる涙を抑えられませんでした。
 国は初めから安心・安全キャンペーンをやる一方で、福島以外には膨大な予算がつぎ込まれました。復興予算、そして除染費用。毎日、新聞やテレビのニュースでは、福島に当てられる予算の数字が、大きな文字で示されていました。いま県内各地に大手企業が入り、除染が行われています。そして、手抜き除染のことが取り上げられました。水で洗い、土を剥ぎ、草木を倒して袋に詰め込むだけで、私たちの地域が元通りに戻るはずがありません。雨が降れば、大地の放射能は川へ、そして海へ流れるのです。汚染水のタンクが、汚染物の詰まった袋が所狭しと、増えるばかりです。福島で起きていることの真実を隠したいと考える人たちの、強い力があるように思えてなりません。
 先日、総理大臣がわが国の世界一の技術を、原発を外国へ輸出すると言っておられました。福島の原発が世界一の技術であるならば、世界中の原発は今すぐ止めなければいけないでしょう。それをなぜ、世界中のどの国よりも放射能の恐ろしさを体験済みであるはずの日本が、外国へ輸出することが許されるのか。それではまるで、日本は歴史認識がないと他国から言われた、昔の戦争と同じになるのではないか。後に責任を問われるのではないかと、とても心配です。
 経済成長戦略にとらわれすぎて、道を誤ってはいけないでしょう。いま問われていることは、日本の使命は穏やかで美しく、輝く宇宙からみたこの地球を、われらが母なる星を、知性と愛情と調和で守ることにあると思うのです。未来の日本が昔と同じ責任を取らされないため、原発のゴミと国の大きな借金で、未来の日本が苦しむことがないように、いま考えを新たにするときではないでしょうか。勇気を持って真実を明かし、福島の真実を語り、世界中の叡智を結集し、福島を、日本を、そして母なる地球を守っていきましょう。ありがとうございました。

「原発震災」……地震がもとで原発が過酷事故を起こす。それがもたらす惨禍。その本質をこれだけ的確に表している言葉はありません。
東井怜さん(原発震災を防ぐ全国連絡会)

 知事選真っ只中の静岡県からまいりました。知事選をはじめ、浜岡をめぐる状況を、いろいろお話したいことはあるのですが、時間もないもので、今日は二つの言葉をおみやげに持って来ました。「原発震災」と「棄権は危険」です。
私たちは浜岡原発について、津波以上に恐れていることがあります。福島原発では、「止める」、「冷やす」、「閉じ込める」のうち、後の二つに失敗したのですが、浜岡原発ではまず、止めることができなくなるおそれがあります。直下で岩盤が壊れるので、1、2mも跳ね上がるといわれています。そっと上がるわけではなくて、バシッと上がって激しく揺れる。そのために制御棒が入りきれなくて、そうすればブレーキがかからないどころか、アクセルがかかって核暴走になります。チェルノブイリ型の事故です。
 今年3月に中央防災会議が、南海トラフの巨大地震の被害想定を公表しました。その人的被害、経済的被害に、東日本大震災の10倍以上と算定されています。避難者は500万人、直接的な経済被害額だけで、170兆円を超えると出ています。原発などの事故はここには含まれていません。もし、ここに原発の事故が加わったら、いったいどういうことになるのでしょうか。
 私たちは3.11の7年前から、原発震災を防ぐ全国署名を始めました。原発震災というのは、大震災と原発事故が重なる複合災害のことで、地震学者の石橋克彦さんが命名されました。福島では住民の避難も事故処理も、震災と津波の下で、ありとあらゆる困難に見舞われました。現在進められている、新規制基準では、避難できれば再稼動してもいいような、間違った誘導をしています。大震災の下で避難なんて出来ませんし、避難できたとしても戻ることはできません。それが原発震災なのです。
 象徴的なのはガレキ問題です。地震がなければガレキは出ません。原発事故がなければ、放射能は飛びません。ところが、3.11で原発震災が起こってしまったというのに、新聞やテレビは原発震災という言葉を使わなかったのです。お気付きでしょうか。まるでタブーにでもされたように。週刊誌などでは使われていましたけど、だんだん使われなくなってきて、今ではほとんど原発事故、福島事故、そういう言い方しかされていません。原発に反対する市民の中ですら、使わなくなっています。地震がもとで原発が過酷事故を起こす。それがもたらす惨禍。その本質をこれだけ的確に表している言葉はありません。
 私はいま、緑茶会という活動に参加しています。静岡の専売特許ではありません。全国展開しております。入口でチラシを受け取られた方があるかもしれません。たった5ヵ月前の総選挙での、脱原発派議員を大量に失うという大失敗を、この参院選でまた繰り返すことのないように、党派を問わず脱原発に賛同する議員を応援するのです。新しい政党をつくるわけではありません。緑茶会とは日本で初の市民のための政治団体として、脱原発政策実現を目的として生まれました。私はいま、静岡支部を早急に立ち上げようと準備中です。
 ここでもう一つのおみやげです。ここ30年ほどの衆院選の投票率を年代別に比較したものがあります。70歳代を除くと、きれいに年代順に並びます。最高が60歳代で、最低が20歳代です。20代は30代と比べても15%も水をあけられています。こうした眠れる票を1000万票ほど呼び起こすことができれば、改選の定数121の過半である、61議席を獲得することが可能なのです。
 今日参加してくださった20代、30代のみなさん、ありがとうございます。「棄権は危険」という言葉のおみやげを友人たちに届けてください。年齢を問わず、ここに来られたみなさんが「棄権は危険」、このおみやげをお持ち帰りになって、気前よくご近所に配ってください。どうかよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

「原発再稼動」~これは電力資本が生き延びるための政策であり、私たちの生命や未来の子どもたちに対する挑戦でもあります。
佐藤英行さん(岩内原発問題研究会/泊原発現地から)

 私は泊原発がよくみえる家に住んでいます。真正面に原発3基が見えます。その泊原発の北海道電力、川合社長は1号機を今年の12月、2号機を翌1月、そして最も新しい3号機を来年の2月に再稼動すると、このように申しています。そして泊原発には今年、新しい燃料として、94体もの燃料が搬入されることが計画されております。7月の再稼動に向けての新基準、これに向けての審査基準がもうしっかり出来ています。しかしながら、原発の構内には11本の活断層があります。そして、6.5mかさ上げする防潮堤もまだ地ならしの段階であるといいます。安全対策がまったくなっていない中での、再稼動の発言であります。
9月から電気料金の値上げも申請しております。再稼動を前提としたもので、再稼動がなければ再度値上げをすると、このような恫喝もしています。これは電力資本が生き延びるための政策であり、私たちの生命や未来の子どもたちに対する挑戦でもあります。昨年5月5日に泊原発3号機が止まったように、すべての原発を再稼動させない。大飯を止める。みなさんとともにがんばっていきたいと思います。

原発のない社会をあきらめるということは、命をあきらめることと同じだと思います。
中嶋多恵子さん(サヨナラ原発福井ネットワーク)

 日本にある54基の原発のうち、唯一稼動しているのが大飯原発3、4号機です。その福井からまいりました。私は福井県民として、とてもはずかしいです。フクシマというあの事故を、大惨事を目の当たりにしながら、再稼動をしてしまった。そして今、また新しい原発を動かそうとしています。高浜原発です。大飯原発がある同じ若狭にある高浜原発を動かそうとしています。たとえ、一度や二度、再稼動を許したとしても、私たちは脱原発の運動をあきらめることはできません。
人間のDNAだけではなくて、あらゆる生物のDNAに原発は被害を与えます。原発のない社会をあきらめるということは、命をあきらめることと同じだと思います。あきらめないで、脱原発の道を歩みましょう。みなさん一緒にがんばりましょう。新しい未来をつくっていきましょう。新しい日本にしましょう。

私たちと未来の子どもたちに、原発のない社会を残すために今日ここに来ました。
斉間淳子さん(原発から子どもを守る女の会/伊方原発現地から)

 伊方原発から、10kmのところ、八幡浜市というところに住んでおります。原発は動いているだけで、放射能を撒き散らして運転されています。原発は、僻地の限界集落の多いところに建てられました。こういう僻地の人間の犠牲によって、電気はつくられている、原発は動いている。私たちの犠牲の上に、子どもたちの未来を犠牲にした上に、原発を動かしている。それは許せない。核と人間はどうしても共存できません。再稼動がいちばん近いのは伊方と言われていますが、絶対にそれは許さない。私たちと未来の子どもたちに、原発のない社会を残すために今日ここに来ました。みなさんとともにがんばります。

みなさんと一緒に原発に頼らない町づくりをしたいと考えています。
鳥原良子さん(川内原発反対連絡協議会)

 みなさんこんにちは。九州の鹿児島県薩摩川内市からまいりました。川内原発1、2号機をかかえる町です。私は原発から11.5kmのところに住んでいます。薩摩川内市は本当に、原発に頼りきった町になってしまいました。福島第一原発事故があったにもかかわらず、再稼動したい、そして3号機を増設したいと町の商工会は目論んでいます。薩摩川内市長もそうです。命を大切にする町にしたい。これが私たち市民の願いです。みなさんと一緒に原発に頼らない町づくりをしたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

原発ゼロノミクスキャンペーンの公式キャラクターのゼロノミクマ!
ゼロノミクマさん(原発ゼロノミクスキャンペーン)
※制服向上委員会の小川杏奈さんが代読。

 こんにちは。僕、原発ゼロノミクスキャンペーンの公式キャラクターのゼロノミクマ!原発ゼロで経済活性化を進めるために、都内はもちろん、東海村で脱原発首長会議に参加したり、渋谷の駅前でアピールしたり、日々走り回っているよ。電車にも乗れるんだ。街頭やお祭りでチラシを配ったりしていると、道を歩いている人に「原発をゼロにするクマ??エライぞ」とよくほめられるよ。原発を止めると経済に打撃が出ると言っている人も、まだいるみたいだけど。そんなことないよ。むしろ、原発を続けているほうが経済に負担なんだよね。今のシステムのままだと、リスクがあるのをわかっていても、止め方がわからないから、仕方ないから続けているんだって。そんな人たちに、早く原発をやめないと経済がおかしくなる、と伝えてるよ。そのために、全国のみんなに会いに行きたいんだ。電力会社にも話に行きたいんだ。
 僕、2012年、昨年の国民的議論で示された、みんなの脱原発の声をもう一度取り上げて、政府に伝えたいの。パブリックコメントでは、9万件近い意見が集まって、約9割が原発ゼロって書いたんだよね。他の調査でも多くの人が原発ゼロを望んでいることがわかったんだって。みんなの声、無視しちゃダメだよね。みんな、原発ゼロノミクスのサイトに行って、賛同ボタンをポチッと押してね。
 選挙も大事だよね。参議院選挙に向けて、脱原発の候補がたくさん当選するように、緑茶会を応援しているよ。緑茶会は脱原発政治連盟といって、脱原発のために働いてくれる候補者を、政党をこえて応援しているんだよ。
子どもたちの健康も大切だよね。子ども被災者支援法が早くしっかりと実現するようにこいのぼりウォークにも参加してアピールしたよ。みんなも僕に手伝ってほしいイベントなどがあったら呼んでね。僕は全国どこへでも行くよ。原発ゼロノミクスは誰かに任せるんじゃなくて、僕たちが市民から、自治体から、企業から実現していくものなんだ。僕をもっと有名にして、原発ゼロの運動をもっともっと大きくするためにお願いです。僕はツイッター、フェイスブック、ブログもやってるんだよ。だからぜひ、フォローしたり、友達になってね。ライバルは“くまもん”なんだ!くまもんくらい有名になって、原発を止めるんだもん。クマだけどクマなりに、いや、クマだからこそ全力でがんばる。
僕は6月に全国を旅して、電力会社に申し入れをしたり、原発ゼロノミクスの事例を紹介したいんだ。全国から来ているみなさん、ぜひ僕に教えてね。もう一度、僕の名前はゼロノミクマ。覚えられなかったら、ゼロクマでも検索できるよ。どうかヨロシクマ!

一人ひとりが輪になって、その輪がだんだん広がることによって、必ず政府を動かすことができる。本当にそう確信しております。
Misao Redwolfさん(首都圏反原発連合)

 私たち首都圏反原発連合が昨年の3月から毎週金曜日に、首相官邸前で原発再稼動反対、原発ゼロを訴えて抗議行動を行っています。そして3、4ヵ月に一度土日に、今日行うような大規模の抗議を続けています。
 本日は6.2 NO NUKES DAYということで、首都圏反原発連合、そしてさようなら原発1000万人アクション、それから原発をなくす全国連絡会。この3つの団体、ネットワークが力をあわせて脱原発、反原発を打ち出していく、そのような日になっております。
 昨年夏、官邸前もたくさんの人であふれ、前民主党政権が2030年原発ゼロを閣議決定しかけたということがありました。ただ、これは経団連とアメリカの横槍によって、閣議決定まで至りませんでした。しかし、私たちがこのようなデモや抗議で意思を可視化して、政府に突きつけることにより、確実に政府は動きかけた。これは本当に私たちが去年実感できたことだと思います。
 まだまだ脱原発を望む多くの市民の声は変わらずにありますので、粘り強く政府に対して、私たちの声を突きつけていく。
そして今から、7月には規制委員会の規制基準が決まるということと、あと、何よりも参院選が目前に控えております。ここで世論をもう一度、脱原発に導くために本当に今日はいい機会であると思いますので、ぜひみなさん、デモの後、少し休まれたら、国会大包囲。そして17時から19時まで2時間、国会正門前で大集会をやります。こちらの大集会のほうにもご参加をよろしくお願いいたします。私たちはこうして、一人ひとりが輪になって、その輪がだんだん広がることによって、必ず政府を動かすことができる。本当にそう確信しておりますので、今日は1日よろしくお願いします。がんばりましょう。ありがとうございました。

日本社会は福島を抜きにしては語れない。日本の政治は福島の人たちと進んでいくしかない。
鎌田慧さん(呼びかけ人)

 今日は雨が降るかと思って心配していましたけど、晴れ過ぎて暑くなってしまいました。この熱気をなんとか、原発ゼロまで進めていきたいと思っています。
 この芝公園は去年の5月5日、「さようなら原発ゴーゴー集会」を開いた場所であります。ちょうど去年、日本の全部の原発が止まった日が5月5日。それで集会を開催した記念すべき、縁起のいい場所であります。
 8月になると、もう一度原発ゼロになります。去年は2ヵ月ほどでむりやり再稼動させましたけど、今度はもう簡単には再稼動できない。ずっともう再稼動できない。私たちの力で再稼動させない。そういう思いの集会として、今日が設定されています。
 私たちの基本は「福島を忘れない」ということです。福島の人たちが故郷を失ってしまいました。福島の子どもたちは、どんな内部被曝の影響が現れるかわからない。母親たちはそういう不安を抱えながら生活しています。それが今の日本の現実です。日本社会は福島を抜きにしては語れない。日本の政治は福島の人たちと進んでいくしかない。その福島は被曝におののいています。これからどうなるかわからない。
 さらには福島の第4号炉の使用済み燃料が、これからどうなるかわからない。そういうふうな状況になっています。ですから、そのようなことを私たちは胸にしっかりと受け止めて、これからデモ行進を盛大にやっていきたいと思っています。
 安倍政権はまったく、何も反省していない。しゃにむに再稼動をしようとしています。なぜか。財界の利益のためです。これは暴走政権というしかない。先ほど、大江さんがおっしゃっていたように、日本は倫理がまったくなくなっている。このような政権はもう許せない。
 もう原発はすでに破たんしている技術です。原発は20世紀的な遺物です。人を犠牲にして、人を不幸にして。人を貶める発電がなぜ必要なのか。財界が設けるために人民を無駄にする。これを安倍政権はやろうとしています。これは私たちの力で絶対に阻止する。それが私たちの役目であります。
 原発は国の政策でやってきました。国の金を通じてやってきました。国がなければ原発は成立しない。日本は軍備強化に急いでいます。96条を変えて、憲法9条を変えて、集団的自衛権を変えて戦争をする。そのような国が原発を持っていて、これから再処理工場、もんじゅ、ウラン濃縮工場。これらの原発施設を稼動させながら、核大国に向かっていこうとしている。それを防いでいくのが私たちの集会です。この集会は平和のために進んでいく集会です。96条改悪を許さない。9条改悪を許さない。再稼動は許さない。安倍政権は打倒する。みなさん、本気で、もっと力を出してがんばっていきましょう。

(編集:事務局、写真:今井明)

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