趣 旨
2011年3月11日、東日本大震災により東京電力福島第一原発は、相次ぐ原発の爆発や炉心溶融(メルトダウン)などを起こし、日本の原子力史上最悪の原発事故となりました。大量の放射能は、環境を広い範囲で汚染し、多くの被害を生み出しました。事故の被害は多岐にわたり、いまだ多くの被害者は苦しみの中にいます。
事故の反省の上に立って、政府はこれまで「脱原発依存」を掲げ、「原発低減」を方針としていました。しかし、岸田政権になって、グリーントランスフォーメーション(GX)実行会議を立ち上げ、国民や国会にはかることもなく、わずか数日の会議で原発積極活用を方針とし、原発回帰の政策を打ち出しました。これは、脱炭素社会の構築に原発を利用しようという極めて危険な方針です。
岸田首相の進める新たな原子力政策は、福島原発事故で原子力の「安全神話」が崩壊したいま、老朽化する原発を運転し続け、破綻している核燃料サイクルを強引に動かそうとすることにより、新たな事故を誘発し、エネルギー政策の混迷を深めることになります。
気候危機に対して、原発活用を推し進めることは、再生可能エネルギーの普及・拡大に大きなブレーキになるだけでなく、いまだ未解決な核のごみを大量に作り出し、将来世代に負の遺産を大量に残すことになります。
また、ロシアのウクライナ侵攻によって、原発への攻撃や占拠が現実のものとなりました。いまも原発は戦火の中にあり、攻撃、破壊、停電・電力喪失などの危険にさらされています。日本の海岸線には多くの原発が林立しており、有事の際に攻撃の対象になる可能性は否定できず、全ての原発を守り切ることは不可能です。
これらの危険から脱するためにも、一刻も早く脱原発を進めることが重要です。私たちは、原発依存を強めるエネルギー政策の方針転換を強く求め、以下に要請するものです。
呼びかけ・送付先
さようなら原発1000万人アクション実行委員会
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3‐2‐11 連合会館1F 原水禁気付
電話 03‐5289‐8224
FAX 03‐5289‐8223
締 切 第一次 2023年5月20日 第二次 2023年9月30日
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